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スタバやドトールも勝てない!?コメダ珈琲店がコロナ禍に強い理由

名古屋生まれのカフェチェーン、コメダ珈琲店。
ログハウス調の建物や赤いベルベット張りのソファがちょっとレトロで、落ち着けるカフェとして有名ですよね。

大規模カフェチェーンには「オシャレさで台頭のスターバックス」や「リーズナブルさが人気のドトールコーヒー」などもあります。

実は、これらのチェーンがコロナ禍の影響に苦しむなか、コメダ珈琲店は一強ともいえるくらい順調に利益を出しているんです。

この記事では、コメダ珈琲店がコロナ禍に強い理由について解説します。
ぜひ、飲食店経営の参考にしてください。

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コメダ珈琲店とは

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コメダ珈琲店とは、1968年に名古屋市で誕生した喫茶店です。
現在は株式会社コメダホールディングスが運営しており、全国に899店舗を展開しています。(2021年2月時点)

日本で店舗数の多いカフェチェーンといえば、一番はスターバックスコーヒー、二番はドトールコーヒーなのですが、コメダ珈琲店は三番目に規模が大きいです。

創業当時はのれん分けの形で店舗拡大を行っていましたが、1990年代にフランチャイズ展開を始め、その後は破竹の勢いで全国へと進出していきました。


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コメダ珈琲店の人気ポイントは、名古屋でおなじみの文化「モーニング」です。
名古屋では朝の時間帯にコーヒーを注文すると、ゆで卵やトースト、サラダなどがついてくるサービスが一般的なのです。

コメダ珈琲店に行けば、名古屋に行かなくても地元でモーニングを楽しめるのは嬉しいですよね。

また、テーブルで注文でき、料理も持ってきてくれるフルサービス型であること、ソファ席が中心で落ち着けることなど、ゆったりできる雰囲気も人気のポイントです。

ちょっとレトロな雰囲気で中高年でも入りやすく、年代を問わず支持されているのも強みですね!

昨今では新型コロナウイルスのまん延により、多くの飲食店が苦境にあえぎ、赤字に苦しんでいます。

そんななかでもコメダ珈琲店は黒字をキープしており、比較的コロナ禍の影響を受けていないようです。
異色のカフェチェーンとして注目されるコメダ珈琲店の売上について、次の段落で見てみましょう。


コロナ禍におけるカフェチェーンの売上比較

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日本におけるカフェチェーンの規模は、1位スタバ、2位ドトール、3位コメダ珈琲店と述べました。

では、コロナ禍でそれぞれの売上高や利益がどのような影響を受けたか見てみましょう。

スターバックスコーヒーの第26期決算公告(2019年10月から2020年9月)を見ると
・売上高は前年同期比13.6%減の1738億1,000万円
・営業利益は95.3%減少の8億6,600万円
・純損失19億円
となっています。
営業利益は辛うじて出ていますが、純利で見ると19億円の赤字となっているのがわかりますね。

ドトールコーヒーの2021年2月期第3四半期決算短信(2020年3月から11月)を見ると
・売上高は前年同期比28.3%減少の434億8,000万円
・営業利益は18億9,800万円の赤字
と説明されています。
ドトールの前年同期は41億400万円の黒字だったのですが、そこから一転してしまったようです。

一方、コメダホールディングスの2021年2月期第3四半期決算短信(2020年3月から11月)を見ると
・売上収益は前年同期比8.2%減の212億4,100万円
・営業利益は前年同期比27.6%減の42億7,400万円
となっています。
数字を落としつつも黒字をキープしています。

つまり、コメダホールディングスは上位のカフェチェーンをおさえ、コロナ禍の影響を受けつつも比較的好調な成績を残しているのがわかるかと思います。


コロナ禍でもコメダ珈琲店が強い理由


業界1位のスタバ、2位のドトールでも赤字を出しているのに、どうして3位のコメダ珈琲店はこんなにコロナ禍に強いのでしょうか?

それは、コロナ禍を耐えうるビジネスモデルをコメダ珈琲店がすでに作り上げていたからと思えます。

以下では、コロナ禍に対するコメダ珈琲店の強みについて分析してみました。


①立地

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コメダ珈琲店は席間などにゆとりがあることを述べました。
店内にある程度の広さが必要なためか、郊外のロードサイドや生活道路沿いなどに多く出店しています。

一方、スタバやドトールは駅前や繁華街、オフィスビルなどの出店が多いですよね。
こういった場所は地代家賃が非常に高く、売上の下がるコロナ禍では大きく経営を圧迫します。

地代家賃の低い郊外のロードサイドや生活道路沿いに出店していたコメダ珈琲店は、コロナ禍での経費負担が比較的少なかったのです。

また、顧客層の違いも勝負を分けたと考えられます。
駅前やオフィスビルに出店しているスタバやドトールが見込むのは、通勤や通学などでそのエリアを行き交う人たちです。

しかし、コロナ禍により外出自粛が要請されると、通勤・通学でエリアを行き交う人は減ってしまいます。
オフィスにいる人数も少ないので、ランチタイムや休憩時間のコーヒー需要もグッと減少したのです。


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一方、生活圏内に出店するコメダ珈琲店の顧客層は、その地域に「住んでいる」人たちです。

コメダ珈琲店での時間が日常の一部になっているため、繁華街への外出は自粛しても、コメダ珈琲店への来店は自粛傾向が低かったのではないでしょうか。

「どこにも出かけられないから、近くのコメダに行こう」という動機で、来店回数が増えた人もいたかもしれません。

地代家賃の低さと、住んでいる人を取り込むこと。
コメダ珈琲店は立地によってこの二つを可能にし、コロナ禍の影響軽減に成功したのです。


②高い原価率を低い販売・管理費でカバー

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一般的に原価率が高い飲食店は、利益が上がりにくいといわれます。
スタバやドトールをおさえて利益を上げているコメダ珈琲店は、一見、原価率が低そうに思えますよね。

ですが、コメダ珈琲店の原価率は3チェーンの中でもっとも高いのです。

決算期によっても多少違いますが、3チェーンのおおよその原価率を見ると
スターバックスコーヒー 約29%
ドトールコーヒー 約50%
コメダホールディングス 約61%
となっています。

コメダホールディングスの原価率は、ちょっとびっくりするくらい高いですよね!
これは、コメダホールディングスのビジネスモデルに関係があります。

コメダ珈琲店の店舗は、95%近くがフランチャイズ店舗です。
店舗で使う食材は本部から卸売りされています。

つまり、コメダホールディングスのビジネスモデルは飲食事業というより、卸売事業の要素が強いといえるでしょう。
本部から加盟店へ食材を卸売りしているため、加盟店の売上と比例して本部からの卸売上が増えていきます。
だから原価率が高いんですね。

また、ドトールも70%以上がフランチャイズ店舗となっており、本部から加盟店への卸売を行っているため、原価率が高くなっています。

スタバは一部ライセンス事業を行っているのみで、フランチャイズ展開はしていません。

では、コメダホールディングスは原価率が高いのに、どうやって利益をキープしているのでしょうか?

そのポイントは、人件費など販売・管理費の低さです。

これも決算期によって多少異なりますが、3チェーンの販売・管理費データは
スターバックスコーヒー 約62%
ドトールコーヒー 約42%
コメダホールディングス 約14%
となっています。

比較すると、コメダホールディングスは販売・管理費が圧倒的に低いのです!
これは、店舗のほとんどがフランチャイズ店のため、人件費など店舗運営の費用を削減できるからと思われます。

販売・管理費を低くして高い原価率をカバーすることで、コメダホールディングスは利益をキープしているんですね。


③逆見本詐欺といわれるほどのボリューミーなフードメニュー

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「見本詐欺」とはメニューの写真よりも実物の商品が、いわゆる「ショボい」現象です。
実際に運ばれてきた商品のボリュームがなかったり、具材がペラペラだったりなど・・・ガッカリしたことのある人も多いですよね。

一方、コメダ珈琲店の商品は「見本詐欺」ではなく、「逆見本詐欺」なんていわれたりします。

コメダ珈琲店の逆見本詐欺とは、見本通りの商品どころか、明らかに見本よりボリュームがある商品が出てくることを指します。


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人気商品「みそカツパン」を例に挙げてみましょう。
甘みのある濃厚な味噌だれをカツに絡め、キャベツと一緒にパンに挟んだ名古屋らしいメニューです。
上記の写真がメニューのものになりますが、実際はなんと…


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みなさん、コメダ珈琲の『みそカツぱん』食べたことあります?
頼むじゃないですか。
思った2倍くらいの量で来ます🤣

が‼️しかし、サックサクのカツに名古屋名物濃厚ソース、表面カリッと焼き上がったパンは絶品なので、意外とペロっといけちゃいます笑笑 pic.twitter.com/LWZXQKTMPm

— ゆるぐるめ (@YuruGurume)さん Twitter参考

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みそカツパンのボリュームは、成人男性の前腕くらいの大きさがあります。
まさに、「嬉しい詐欺」。笑

メニュー写真が接写なので全体像がわかりにくいのが、まるで罠のようにも思えてきます。


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期間限定メニューとして話題になった「コメ牛」も嬉しい悲鳴をあげるボリュームでした。

コメ牛とは、甘辛い特製ダレで焼き上げた牛焼肉を、千切りキャベツとともにバンズに挟んだメニューです。
具の量はコメ牛「並」で110g、「肉だく」で220g、「肉だくだく」で330g!
ワクワクするボリュームですね。

筆者はコメ牛「肉だく」を食べましたが、まさに逆見本詐欺にふさわしいボリュームでした。

コメ牛はひし型の紙包みに入れて提供されます。
モスバーガーと同じスタイルです。

一見「これなら食べられるかも」と思うのですが、実際にコメ牛を持ち上げると、正面からは見えない紙包みの底に大量の肉が沈んでいます。
気分はまるでフードファイターです。笑

コメダ珈琲店では、普通のカフェのつもりで「コーヒーとサンドイッチとデザート」なんて頼み方をすると予想外の自体に陥ります。

ですが、少食の人も安心してください。
持ち帰り可能な商品に関しては、お願いすると持ち帰り用の容器を提供してくれます。


④長居されても1日中需要がある

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コメダ珈琲店の魅力はゆったりしたソファ席、バリエーション豊かなメニュー、新聞や雑誌類が充実していることなど、あげればキリがありません。
しかもテーブル間には高い間仕切りがあり、人目を気にせずに落ち着けます。

しかし、そのせいかコメダ珈琲店の回転率は、他のカフェチェーンと比較してもいいとはいえません。

客席回転率の低さは、売上に直結する問題ですよね。
それをコメダ珈琲店はどうやってこの難点をカバーしているのでしょうか?

実は、コメダ珈琲店にはアイドルタイムがないといわれています。
飲食店のアイドルタイムとは、客足がガクンと落ちる時間帯を指します。

ランチやディナーに注力する飲食店なら14時から17時ごろがアイドルタイムになりますし、カフェであれば夕方以降がそれに当てはまるでしょう。

しかし、コメダ珈琲店のメニューは豊富なドリンクに加え、モーニング、サンドイッチ、プレートメニュー、デザートまで充実しています。

そのため、朝はモーニング、10時や15時前後にはデザート、ランチ・ディナータイムにはサンドイッチやプレートなど、時間帯を問わずメニューの需要があるのです。

ですから、コメダ珈琲店の客足は一日じゅう衰えることがありません。
一日をかけて均一に客席が回転するので、滞在時間が多少長くても売上をキープできるのです。


まとめ

いかがでしたか?
今回は、コロナ禍に強い飲食店としてコメダ珈琲店のについてお話ししてきました。

コロナ禍で多くの飲食店が苦戦している中で、コメダ珈琲店のアイデンティティであった経営戦略がハマっていたからこそ、大きく売上を下げることなく黒字キープができているかと思います。

しかし、その中でコメダ珈琲店の経営戦略はこういった状況にも対応できるように想定したパッケージ形成があったのだと筆者は思えます。

だからこそ、経営戦略は今だけでなく、未来を見据えることが大事だと改めて考えさせられました。


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小学6年生の時に某テレビ番組の取材で有名ホテル総料理長に出会い食の世界に魅了されて、中学2年生の時に海外派遣団に参加。シンガポール及びマレーシアへ訪れた際に海外の食を知る。高校1年生から単身カナダへ渡り世界の食に触れ、帰国後は飲食人としての人生をスタート。複数の飲食店でのアルバイトを経験し、新卒で居酒屋リーディングカンパニーの人事労務に勤める。上場及び未上場の飲食企業複数社にて、人事、新卒及び中途採用、教育、経営企画、株式上場などの責任者(部長・局長)を歴任。面接人数は8,000名以上、各専門学校にて就職ガイダンスの外部講師として講演活動も積極的に行っている。

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