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2021.06.03 2021.06.03

これこそ飲食店はブラックといわれる理由!?過酷な労働環境で世間が騒いだ「すき家のワンオペ」について

飲食業界はブラックといわれることが多いですが、その理由のほとんどは労働環境によるものです。

なかでも、牛丼チェーンのすき家は世間を騒がせた事件が当時いくつもありました。
訴訟に発展した事件もあるだけに、なかなか闇の深い企業のようです。

今回は、従業員泣かせのブラック体質であったすき家で起きた事件を振り返りつつ、今の飲食企業・飲食店の在り方についてお話ししていきます。


すき家が当時ブラックと言われてしまった経緯について

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すき家がブラック企業だと判明した当時というのは、2014年の時になります。
だいぶ大きなニュースとしてメディアで扱われたので知っている人も多いかもしれません。

それでは、どんな事件があったのか見ていきましょう。


パワーアップ工事

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2014年に起きたすき家の多くのお店に「パワーアップ工事中」という謎の張り紙が貼られて一時閉店した「パワーアップ工事事件」は、SNS上でかなり話題になった出来事です。
一時閉店した数は、東京都23区内だけで28店舗、全国で150店舗以上のお店に及びました。

気になるのはパワーアップ工事の中身ですが、すき家を運営しているゼンショーホールディングスは、厨房の改良と迅速な商品提供を可能にするための大規模改装だと発表しました。

こう聞くと前向きな閉店だったと想像できますが、実はそうではなかったのです。

パワーアップ工事中とは名ばかりで、実は人手不足が一時閉店の原因だったといわれています。
そんなことがあるのかと思う人もいるかもしれませんが、それを裏付ける要素がたくさん出てきたのです。

まず、実際にパワーアップ工事中の張り紙をしてあった店舗のなかには、いつまでたっても改装工事が始まらないお店がいくつもありました。

そして、パワーアップ工事中以外のお店でも営業時間を短縮したり、カウンター席だけで営業したりするなど規模を縮小して営業するお店が増えはじめました。
さらに、店頭に「人員不足のため誠に勝手ながらお持ち帰りのみとさせていただきます」という張り紙を出す店舗まで現れるようになりました。

極めつけは、すき家でアルバイトをしている人たりによるSNSへの書き込みです。
過酷な労働条件をSNS上で告白したことにより、人員不足という説の信憑性が高まったのです。

では、なぜ急に人員不足になったのかということですが、その原因のひとつが新メニューの「牛すき鍋定食」でした。


牛すき鍋

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すき家の牛すき鍋定食とは、牛肉と平打ちのうどんに野菜や豆腐が入った牛すきとご飯のセットのことで、ライバルの吉野家ですでに大ヒットしていた「牛すき鍋膳」に対抗した商品です。

まさに、すき家が打ち出した渾身の新メニューと言える存在でした。ネーミングや写真から美味しそうなイメージがありましたし、期間限定ということもあって人気メニューにのし上がりました。

ところが牛すき鍋定食ですが、実は調理が面倒なスタッフ泣かせなメニューだったのです。

普通の牛丼は仕込み時間が15分程度ですが、牛すき鍋は仕込みに1時間ほどかかるという代物。
セントラルキッチンから配送されてくる牛肉を一食分ずつ厨房の鍋で煮込み、袋に詰めて冷蔵庫に保管するというのが仕込みのマニュアルでした。

大鍋で一度に牛肉を煮込んでから一食分ずつ小分けにできれば仕込みも楽にできたはずですが、提供時の手間を考えると仕込みに時間を費やしたほうが良いという判断だったのでしょう。
しかも、本部から支給された鍋のバランスが悪かったせいで、鍋を動かすと汁がすぐに溢れてしまうという問題もあり、仕込みの時間が長くかかってしまったようです。

それなのに本部が見積もった仕込み時間はなんと20分。
実際は1時間かかるのに、現場としては「やってられない」という気持ちにもなったのでしょう。

牛すき鍋のせいで現場のオペレーションをめちゃくちゃになり、たくさんのスタッフが辞める事態になりました。

すき家は、ほかの牛丼チェーンに比べてメニュー数が多いのが特徴で、通常営業でも運営するのが大変だといわれています。
そこに牛すき鍋が追加されたのですから、スタッフの負担はとても大きなものだったのでしょう。


元々問題視されていたすき家の伝説


「すき家の運営方法がヤバい」と世論に言われ始めたのは、パワーアップ工事事件や牛すき鍋定食事件が発端ですが、実は以前からすき家の労働環境が悲惨だというのは多方面からいわれていたようです。

ここでは、恐ろしすぎたすき家の過酷な労働環境を見てみましょう。


深夜勤務体制「ワンオペ」

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すき家の過酷な労働環境を語るうえで、深夜勤務体制の「ワンオペ」は外せない事例です。

ワンオペとは、店員が一人だけで接客・調理・後片付け・清掃・会計など、お店の運営に必要なすべての業務をこなす深夜勤務体制のことです。
ちょっと考えただけでもゾッとするような勤務体制ですし、やりたくありませんよね。

しかし、お客様の少ない深夜帯にアルバイトスタッフを多く入れてしまうと、人件費が利益を圧迫してしまうという本部の考えには逆らうのは不可能というものでした。

たしかに人を減らせば利益は出ますが、すき家のようにワンオペでお店を回すのは特殊です。
ライバルの吉野家でも最低2人でお店を回すルールになっているので、相当な無理があったのは想像できるでしょう。

深夜帯にお客様が続けて入店するとあっと、いう間に仕事が回らなくなっていたはずです。
会計や注文に時間をとられると調理の時間がなくなり、ほかのお客様を待たせてしまうことになりますし、逆もまた然り。このせいで、本部には相当のクレームが入ったようですね。


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しかも、ワンオペには人件費以外に重大な問題がありました。

お店にスタッフが一人だけしかいないということは、調理をするために厨房に入るとホールを見るスタッフがいなくなります。
つまり、ワンオペにより食い逃げや強盗などのターゲットになりやすいのです。

警察庁によると、牛丼屋を狙った強盗事件は未遂を含めて2012年に32件、2013年には34件発生しています。
このうち、すき家の被害は85%を占めました。
警察はすき家に対してワンオペを止めるように警告しましたが、すき家が応じることはなかったようです。

食い逃げされたり強盗に入られたりするような事件が起きると、人件費を抑えて利益を出そうとしたのが全部無駄になります。
それでもワンオペを止めなかったのは、深夜帯にスタッフを増やす人件費が強盗による被害額よりも高いという「従業員無視の経営判断」だったのでしょう。

一般的な考え方では、スタッフのことを考えると強盗被害が増えた時点でワンオペを中止しますよね。
被害が増えてもワンオペを止めなかったということは、ゼンショーではスタッフのことをあまり大事に考えていなかったと言えるのではないでしょうか。


1時間後には100km先にヘルプ!?

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複数店舗を経営する飲食店の場合、近くにある系列店のピンチに社員が駆けつけるケースは珍しくありません。

いわゆるヘルプですが、すき家の場合は県境をまたいだ100km先の店舗へ駆けつけるという常識を超えたヘルプです。
しかも、ヘルプに駆り出されたのはアルバイトスタッフというから驚きです。

そして、過酷なヘルプ業務を強いられた18歳のアルバイトスタッフが、他店へのヘルプに向かう途中に居眠り運転による交通事故を起こしてしまいました。

居眠りの原因となったのは、前日の夜9時から朝9時半まで働いた後に100km離れた別の店舗で午前11時から働くというシフトです。
すでに12時間半働いているのにかかわらず、その1時間半後には別店舗で勤務しなければならないというのは異常と言わざるを得ません。

しかも、このアルバイトスタッフは、事故を起こす当日までの3日間で同様の勤務を合計5回も指示されていた事実も明るみになりました。
18歳という免許取り立てのアルバイトスタッフが睡眠時間をほとんど取れない状況下で長距離運転をするのは事故の可能性か高まるでしょう。

結果、交通事故は会社の指示が原因だったということで、慰謝料と合わせて1,200万円を請求する訴訟を起こしています。
最終的には、すき家がアルバイトスタッフに和解金500万円を支払い2018年に和解しました。


人手不足で逆ギレする本部

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すき家スタッフの女性がTwitterに投稿したエピソードもなかなか闇の深いお話です。

事件が起こったのは、パワーアップ工事中の問題があった2014年から3年後の2017年。
すき家では労働環境の改善が遅れているもしくは手を付けていなかった事実が発覚します。

事件の発端は、週末ランチタイムの時間帯。
スタッフの女性がすき家のアルバイトに出勤したところ、同じ時間帯にシフトに入っているメンバーが3人だけという状況です。
しかも、3人のうちの1人はシフトに入ってまだ1か月の新人スタッフですから、実際は2.5人というような状態。

通常、すき家はランチタイム時に4人でお店を回していて、人数が不足する場合は他店からヘルプを呼んだり、マネージャーがお店に入ったりすることで対処しているようなので、明らかに人員不足ですね。

このような状況で営業しているときに限って悪いことは起こりがち。
いつもならお昼のピークタイムは1時間半ぐらい経つと落ち着くはずですが、この日はなんと3時間も続き、いつもの1.5倍以上の売り上げを記録しました。

ピークタイムが終わるころには、準備してあった仕込みをすべて使い切り、洗い物は置き場がないほどに溜まってしまい、テーブルにも食べ終わった後の食器が並ぶ有様。
少ない人数でいつも以上の売り上げを記録するのは素晴らしいことですが、無理をした営業をするとその後が大変になります。

当然ランチタイムが終了しても営業は続くので、今度は夜のピークタイムに向けて食器の片付けや仕込みを行わなければなりません。

そこで、一旦お店を閉めて夜に向けて準備をすることにしたのですが、無断でお店を閉めたことに本部スタッフが激怒してお店に電話をしてきたのです。

すると、本部側は「勝手にお店を閉めたぶんのお金を払え」「反省文を書け」「親を呼んで上の人と面談しろ」などとありえないようなことを言ってきたのだとか。
まさに逆ギレです。

この投稿をした女性は、いつも朝9時から深夜0時まで、休憩0分で15時間働くというシフトを連日のように組まされていたということも明るみになりました。
もちろん、このようなシフトは労働基準法違反ですが、それを棚に上げて一方的にスタッフを責める本部もなかなか…と思えてしまいます。

たしかに、本部に報告をせずにお店を閉めたのはNG行為と言えますが、そもそも人数が足りないことがわかっていた状態で放置している本部のほうがずっと良くないことですよね。

しかも、すき家の雇用形態はアルバイトではなく請負契約の個人事業主としての契約ですから、自分の判断でお店を閉めても契約上は何も問題ありません。
お店のために一生懸命がんばって働いたのにもかかわらず、本部から文句を言われるというのはあまりにも理不尽だと一般的には見えてしまいます…。

これだけ問題が噴出したすき家ですが、現在でも改善されていないお店がたくさんあるようです。
あれだけ騒がれたワンオペも未だに行われているお店が目撃されていることから、ブラック企業と世間で言われてしまってもしょうがないのかもしれませんね…。


すき家から他の飲食店・企業が学ぶこと

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すき家がブラック企業だといわれている要因は、長時間労働をはじめとする過酷な労働環境にあることがわかりました。

12時間以上も働かなければならないようなシフト、深夜帯は1人ですべての業務を担当するワンオペなど、従業員にとって苦痛な労働環境は離職する人も多かったことが想像できます。

会社の言い分としては、労働時間が長くて1人でお店を回せるようになることでスキルアップができたり、仕事にやりがいが生まれたりするなどのメリットを挙げるかもしれませんが、いずれにしてもブラック企業といわれてしまっているところではあるあるです。

特に「やりがい」を全面に押し出す会社ほどブラック企業の傾向にあるといわれています。

お店や会社を成長させ続けるために利益至上主義に傾くところも多いようですが、利益にばかり目を向けていると従業員への配慮を失ってしまうこともあります。
お店のコンセプトや商品が良いからお客様が来店してくれるという考えの経営者もいるかもしれませんが、お店の雰囲気や商品を支えてくれるのは従業員です。

ほとんどの会社では、従業員の大切さはもちろん認識しているとは考えられますが、今回のすき家の事例を見ると、世の中には同じようなところもあるかもしれないと疑いたくなりますよね。

いつも元気な笑顔でお客様をお迎えしてくれる従業員がいるからこそ経営が成り立っていることを会社側は再認識し、社内を再点検したほうがいいかもしれません。


まとめ


いかがでしたか?

今回のお話は当時のすき家のことを引き合いにして、少々重たい話になってしまいましたが、他人事と思えないことも事実ではないでしょうか…?

世間的には「飲食店の仕事はブラックだ」と思われてしまっています。
もしかしたら、こういった記事を読まれてる方の中には「いやいや、こんなの可愛い方じゃん」なんて思っている方もいるかもしれませんよね…。

飲食店の経営は利益率がそこまで高くないと言われているので、経営者が利益至上主義に走ってしまうのも気持ちはわかります。

しかし、前述でもお話ししましたがそのお店を会社を支えているのは働いているスタッフなのです。

まずは、働いているスタッフのための環境整備もそうですし、今後を考えた採用活動をおこなうことが企業側には求められることかと思えます。

そして、転職・就職活動中の求職者のみなさまも入る前にどういった会社なのか?どういった考えをもっているのか?をしっかり見極めることも大切かもしれないですね。



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著者プロフィール
中学3年生のころに親友の実家がやっている和食店を手伝った経緯から飲食の世界へ。 15歳から和食の世界で技術を磨き、留学の際には和食レストランの二番手も経験。不慮の事故で料理人の道が絶たれてしまうが、飲食の世界で続けていきたく企業のエリア料理長として、各店舗の調理スタッフの指導や採用活動に従事する。今までの経験を活かして飲食に関する記事作成や、料理教室の講師として講演活動も積極的におこなっている。

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