ホテルイタリア軒

『ホテルイタリア軒』は、新潟駅から車で10分の場所に佇む老舗ホテルです。

歴史をさかのぼること約150年前、新潟港に開港したフランスのサーカス団「スエリ曲馬団」が来日した際、その中にイタリア人・ミオラという青年がいました。
ある日彼が大けがを負った際、曲馬団に雇われていた権助とおすいの父娘が献身的に介抱。
この事実を知り感動した当時の県令・楠本正隆は、コックだったミオラに牛鍋屋の開業をすすめその資金調達まで行うことに。

おすいとも夫婦となり、日本で初めて西洋食品店をオープンしたミオラのお店は大繁盛でしたが、明治13年の大火で店は焼失してしまいます。
故郷・イタリアへ帰ろうと悩んでいましたが、周囲の人の励ましのおかげで、現在の「ホテルイタリア軒」の立つ西堀に日本初・イタリア人が開いたレストランが誕生。

ミオラはその後、望郷の念やみがたく単身でイタリアへ戻りましたが、あれから1世紀後ホテルとして生まれ変わり、ミオラが生み出したイタリア軒の味は今も生き続けています。

当館の各施設で活躍するメンバーは、それぞれのブランドに誇りを持っています。

【マルコポーロ】
約150年以上続く歴史あふれる味を守り続け、「食と文化の発信基地」というスローガンを掲げ、お客様の記憶に残る料理を提供している総料理長が在籍。

【中国料理 SHI-EN】
長い歴史の中の1ページに携われることに喜びを感じながら、本場の四川料理や広東料理を中心に素材を活かした多彩なメニューを展開している副総料理長がいます。

【割烹 蛍】
食の宝庫である新潟から、季節の旬素材を活かし、鮮度と見た目の美しさにこだわり抜く料理長。
また、自然の恵みを感じられる地元・新潟の上質な食文化を伝え続け、全国各地からご来館いただくお客様に真心をこめたおもてなしを提供する女将もいます。

当ホテルが運営する「イタリア軒」は、新潟で初めての本格西洋料理レストランとして約150年の歴史を有します。
その長い年月を通じて、地元の方々に「ご馳走」として愛され続け、多くのお客様の記憶に思い出の味として刻まれています。

また、日本で初めてミートソースを提供したことも当ホテルの特徴の一つです。
オープン以来3度の火災に見舞われながらも、「伝統のボロニア風ミートスパゲッティ」のレシピは口伝で受け継がれ、ミオラが生みだした故郷・イタリアの家庭の味を再現し続けています。

今後も伝統的なメニューはもちろんのこと、時代に沿った「ご馳走」を料理・おもてなし、そして空間を通じて提供し続けていきます。